スクーバダイビングを始めると潜ることが好きで好きでしょうがないのに
上手く潜れない!こんなはずじゃない!と思ってしまうこと多々あるかと思います。
初心者の方で多い、主な原因としては適正ウェイトがわかっていないことが大きな要因であると思います。
ただ、この適正ウェイトは簡単にわかっちゃいますし
適正ウェイトが分かった上で、ダイビングの経験を積まれることで上達度が変わってきます。
今回は、その先のお話!
潜り込みたい方、もうすでに潜り込まれてBCの買い替え時が差し迫っている方
そんな方々にオススメなBCのご紹介ができればと思います。
潜りやすさを数値にして図ることは難しいので
なるべく主観性を入れず
商品の特徴を踏まえた上で書いていければと思います。
そもそもBC誕生の起源は?
●BCの役割
ご自身の浮力を確保するための器材です。
このBCの浮力がないと、水中を自由に長い時間動き回ることは困難になります。
そもそもスキューバダイビングには、BCが無い時代もありました。
1960年代は「ハーネス」というタンクを背負うだけの物しか装着せず
浮力という概念はないように感じます。
1970年代から、いわゆる前掛けBCと言われる「セイフティベスト」なるものが登場しました。
1975年頃より、セイフティベストにインフレーターが取り付けられたモデルが日本でも登場し
現在のBCの原型となる商品が発売され始めました。
後に記述するスタビライジングジャケットがアメリカで発売されたのが1975年と
日本でセイフティベストが登場したタイミングと同時期で
浮力を確保し、多くの方が自由に水中を動き回ることが可能となりました。
オクトパス機能がついているインフレーターや
横腹にインフレ―ターレバーを装備した物など
BCは時代の流れに合わせて進化し、今の形に落ち着いています。
●スタビライジングジャケットの登場はダイビング業界を変革させた
冒頭でも記述致しましたが、多くのダイバーが適正ウェイト、中性浮力というスキルに悩まれているかと思います。
特にダイビングを始めて間もない方は、水中での浮き沈みや体勢の維持などが難しいと感じることは多いでしょう。
適正ウェイトが分かっている上での話ですが
スタビライジングジャケットは、ダイバー自身の身体を包む形で浮力袋が確保されている為
いかなる姿勢でもスムーズで自分の体の一部の様な感覚でダイビングがお楽しみいただけるはずです。
上記でも書いた様に、ご自身の身体と一体となって潜る感覚に近く
BC全体に空気が行き渡る為、どのような姿勢でも思うがままに動けること
これこそ最大のメリットと呼んでいいかと思います。
また、BC全体に空気が行き渡ることでエアの排気もインフレーターを使用せず
背面の排気バルブから抜くことが可能で合理的な動作で確実に排気が行えます。
インフレータを使用しての排気は、ご自身の肩より上にすることで排気しますが
スタビジャケットは、その必要がありません。
現行器種になると、背面2ヶ所より排気が可能となり
より確実でいかなる姿勢からでも排気が可能となりました。
特にフォト派には朗報と言えるかもしれません。
肩が腰より下になる姿勢での撮影も少なくはないと思いますが
そうした際には腰からの排気も可能です。
●アメリカ生まれの超合理的BC
スタビジャケットは、かなり合理的に作られたBCです。
このスタビジャケットが登場した1975年から、大きなモデルチェンジはなされていません。
それは、変える必要がなく、むしろ変えられないもので改良する要素がない程潜りやすいBCだからです。
さらにスキューバプロにはオクトパスをインフレーターと一体にした「AIRⅡ」という器材があります。
AIRⅡを装備することで
レギュレーターのファーストからオクトパスホースを出さなくてもよくなります。
水中でオクトパスを引きずることもなく、またオクトパスブリージングも容易です。
最大のメリットは、トラブルが起きた際に対処が非常に簡単であることです。
ひとつ例を挙げると、ご自身のマスクやセカンドが誰かのフィンに当たってしまい
全て飛ばされた場合があるとします。
普通であれば、パニックになる可能性が非常に高いシチュエーションです。
最悪マスクは捨てるとして、呼吸源であるセカンドのリカバリーは海況によっては非常に難しい場面もあります。
しかし緊急時こそ安心できるのがAIRⅡなのです。
BCと一体になっていることから、常に胸元から伸びる蛇腹ホースの先にいてくれることが最大のメリットです。
視界が悪い中でも、わざわざセカンドのリカバリーをする動作をせず
胸元から伸びる蛇腹ホースさえ掴めてしまえば、すぐにエアを吸い落ち着くことができます。
時間にしたら何秒の差かもしれませんが
それに掛かる体力や精神的不安は、遥かに緩和されます。
また、こういったシチュエーションが起きても安心だという感覚を常時持てることは
ダイビングをより楽しめる要因となり得ます。
スタビジャケットのデメリットを言うと、収納性や重量になるかと思います。
重量という点では、改良の余地があるかもしれませんが
生地の強さにも関係するところなので改善は難しいかもしれません。
収納性という点では、従来のスタビジャケットより改善されており
いわゆるフロントアジャスタブルと同じくらいのポケットサイズを設計されたスタビジャケットもあります。
身体にフィットさせることで、その快適性を高めるスタビジャケットは「サイズ選び」が最重要です。
小さすぎる、大きすぎるは極度にダイビングを不快にし
スタビジャケットのメリットを全く受けることができなくなります。
スタビジャケットを既にお持ちの方は、サイズ選びに不安感が少ないかもしれませんが
ダイビングを始められたばかりで
初めての器材選びにはプロの助けが必要かと思います。
スキューバプロショップ横浜では潜るポイントやお客様がやりたい・やってみたいスタイルをヒアリングし
最適な器材をオススメできる環境が整っています。
お客様の感覚や、この器材なら潜れるという安心感を関してもらうべく
実際の商品に触れ、色々なお話を交わすことで
間違いのない器材をご提案致します。
買い替えや器材のお乗り換えも大歓迎です。
どんなことでも、まずはご相談ください。